MAUEC UEC × MAU
本プロジェクトは電気通信大学と武蔵野美術大学の合同プロジェクトです。
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IMLの管理する http://imedia-lab.net/iml-projects/stellable/ にも同じページがあります。
コンセプト
我々は古くから指輪やネックレス、イヤリング等のアクセサリー(宝飾品)を身に着けてきました。アクセサリーの最も重要な役割は、着用者を引き立てることです。多くのアクセサリーにあしらわれている素材(ダイヤモンド等の宝石)は、カット・研磨されることで周囲の光を様々な方向に反射させて輝き、着用者を引き立てています。これに対し、近年ではLED等の小型発光素子をアクセサリーに応用し、アクセサリー自らが光を放つ「光るアクセサリー」も作られるようになってきました。このようなアクセサリーは、様々な色やパターンで自発光することで、着用者を目立たせることができる特徴に加え、未体感を感じさせる等の従来のアクセサリーにはない効果もあります。
これらの電子的な機構を内蔵したアクセサリーを実現する際に大きな課題となるのが、アクセサリー本体内に格納する必要のあるバッテリの「大きさ」の問題です。この問題は、従来小型であったアクセサリーをデザインする上で大きな制約になっていました。それゆえ、日常生活で「光るアクセサリー」を身に着けている人はあまり見かけないのは、従来のアクセサリーのサイズ感やデザイン性を失っていることが理由の1つとして挙げられます。また、「光るアクセサリー」は着用者よりもアクセサリー自体が目立ってしまう問題もあります。
この問題を解決する手法として、磁界の共振を用いて電力をワイヤレスで送る技術があります。磁界共鳴式の無線電力伝送は、受電側には小型のコンデンサとコイルを内蔵するだけで良いため、アクセサリー内にバッテリを内蔵する必要がなくなり小型化が可能になるとともにデザイン性の自由も高まります。また送電側のコイルはアクセサリーの着用者が身に着ける「服」に内蔵します。服にコイルを内蔵することで、着用者の体の動きや仕草によるコイルの変形、コイルとアクセサリー間の位置関係の変化が発生します。我々は、この変化による給電効率の低下は、アクセサリーの光に「ゆらぎ」を発生させることに利用可能であると考え、予め決められた発光パターンで目立っていた従来の「光るアクセサリー」を人の仕草と同調した「光るアクセサリー」に変え、着用者を引き立たせることができる新たなアクセサリーとそのための「服型」無線給電システムの開発を行っています。
装着者に同調した自然な光のゆらぎ。
古来より宝石は装着者が動くことでその反射光がキラキラと変化し、装着者のしぐさに注目を集め魅力的に見せる役割を担ってきた。
自発光アクセサリーの多くは予めプログラムされたパターンで発光し、装着者のしぐさの中でその発光自体がが際立って見えるため、しぐさを魅力的に見せる宝石本来の役割を全うできていない。よって、おもちゃっぽく安っぽくみえてしまい、大人は普段使いすることはなかった。
無線給電の不安定さを活用
無線給電に活用することで、光るアクセサリーに内蔵される回路は受電コイル・コンデンサ・LEDだけとなどがない小型軽量でシンプルな回路である。
無線給電は送電コイルと受電コイルの関係などによって、給電効率が大きく変化する不安定な技術である。その不安定さをそのまま明るさに変換することで、バッテリー・マイコン・センサーなしにしぐさに同調して光がゆ自然にらぐアクセサリーを実現する。
プログラマブル
無線給電の不安定さをそのまま活用するだけでなく、求められ表現を実現するために光のゆらぎをコントロールすることができる。
受電コイルの形状を変えることでおなじ揺れ方でも光のゆらぎ方を変えたり、任意のコイルのみに給電することでアクセサリーの色を変えたりすることができる。
応用・発展
現在指輪型のアクセサリーを作製している。
宝石の下に小型のLEDをつけ、指輪自体をコイルにすることで、従来の指輪と同じ形状・同じ仕様感を保ったまま新しい表現ができたりスマホの通知を受け取ることができる。
システム構成
本システムは受電回路を含むアクセサリーと給電回路を含むアンダーウェア型給電服と制御・バッテリーを含む制御部からなる。
給電服にはコイルが縫い付けてあり、その上にすきな服装を着れるようになっているため、導電性衣服などの他の服型の給電システムと比べてファッションと相
性が高い。また、コイルは柔らかく着こごちに低下させず、電気的な接点がないため防水化によって洗濯もできる点など、服としての要件も満たしている。
学会発表
コンテスト・展示
メディア掲載
日刊工業新聞朝刊掲載
2019年4月26日の日刊工業新聞朝刊にて私達の研究が紹介されました。
日刊工業新聞社さんの公式Twitterには、152リツイート・277いいねを頂くことができて、ファッションとテクノロジーの融合する研究が求められていることを感じました。
本文は「“アート×技術”でアクセサリーが光る」と題してニュースイッチにも転載されているので、そちらも御覧ください。
“アート×技術”でアクセサリーが光る
NewsPicksで紹介されました
日刊工業新聞に掲載されたことがNwesPicksで146Picksされました。
その上、様々な業界の方から32件ものコメントを戴きました!
https://newspicks.com/news/3864837?ref=search&ref_q=“アート×技術”でアクセサリーが光る
メンバー
電気通信大学
2人
武蔵野美術大学
2人